欲と釈尊とマズロー
煩悩は人が迷い苦しむ原因である。
人間には無数、108の煩悩がある。
何かの欲望が渦巻くと、欲望が新たな欲望を呼ぶ。
見るもの、触れるものに欲望が泉のごとく湧き出てくる。
欲望には悪の魅力がある。
この欲望を満たさなければ、今ここで生きてゆけないという言い訳で欲を満たす術をさらに考えだし、次々にあふれ出る欲望のスパイラルに陥っていく。
釈尊は愛著(あいじゃく:欲望の対象を貪る思い)を人々が楽しみ、好み、喜んでいるという。
釈尊は欲望や愛欲にまみれることを喜々としている人間に説教を当初は躊躇していた。
釈尊は梵天勧請により菩提樹のもとから立ち上がり説教を始めた。
人には外への欲(あれが欲しい、これが欲しい:物欲・名誉欲)と内への欲(自分だけが生き残れればそれでいい:自己保存)がある。
物欲・名誉欲が科学技術を進歩させてきた。
科学技術は人類の欲望を反映してきた。
欲という垢や塵にまみれた自らの心を洗い流し、欲望から少しでも距離をおき、時代や科学技術に追い立てられない穏やかな時を持つ。
マズローのピラミッドでは、 人間の基本的欲求を低次から 生理的欲求(physiological need) ↓ 安全の欲求(safety need) ↓ 所属と愛の欲求(social need/love and belonging) ↓ 承認の欲求(esteem) ↓ 自己実現の欲求(self actualization) に分けている。
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