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2005年10月30日 (日)

DTC(direct to cunsumer)

日本でもテレビや雑誌で医師の処方箋が必要な薬の広告が増えてきた。

これはアメリカにおいて医師だけでなく、消費者への広告を強めることにより(DTC)、消費者が医師へ広告の薬の処方を求め、医師の処方パターンにも影響をあたえるという研究報告に基づくものである。

医師の処方パターンは通常、EBM(evidence based maedicine)に基づいた治療方針によるが、学会での流行、製薬会社からの宣伝、患者からの要望などにもやはり影響を受ける。

学会での流行は時期がたつと廃れるか、あるいは一般化されるかで医学的常識化する。

製薬会社からの宣伝は付き合いもあり難しい面もあり宣伝に惑わされる場合もあるが、通常は医学的常識が優先される。一方で過剰な宣伝に対しては医師は毅然とした態度で接していかなければならない。

患者からの要望は医学的常識からはずれる場合もある。その際には患者を教育していかなければならない。しかし患者が広告された薬に固執しすぎる場合には難渋することもあり、逆に医師がおかしいと感じてしまう患者もいるので問題だ。

こうしてみるとDTCや製薬会社の宣伝は医療の質に悪影響を与える可能性もあるので、要注意である。

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2005年10月29日 (土)

アンチエイジング

抗加齢を目指すアンチエイジング。100歳以上まで生きている人から学ぶべき点は多い。

日本では100歳以上の人が2万人以上になった。女性が男性より多いが、100歳未満で多く罹病している糖尿病が100歳以上では少なくなる。食生活に気をつけている人が長生きなのであろう。

100歳以上の半数以上も過去に大病(心筋梗塞、脳梗塞、がんなど)を経験していることから一病息災もありうることがうかがわれる。

100歳以上まで生きているといっても認知症で誰が誰だかわからなかったり、寝たきりであったりしていてはさびしい限りである。

元気な100歳以上では炎症反応が認められるとの報告があるが、更なる解明が必要でしょう。

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2005年10月28日 (金)

タバコ専用ICカード

日本たばこ協会などはたばこ自動販売機を成人のみに発行される専用ICカードを使用しないと購入できない機種に順次置き換える方針を打ち出した。大変すばらしいことである。未成年の喫煙対策にはうってつけである。2000年の厚生労働省の調査では喫煙経験のある高校3年生男子の75.7%が自動販売機でたばこを買っているらしい。

次には自動販売機以外での購入も専用ICカードがないと購入できないようにしてもらいたい。そして、専用ICカードでのみたばこが購入可能な状態になったら、ICカードデータで一ヶ月の規定喫煙本数以上になったら購入できないようにしてもらいたい。

喫煙は「ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病」であり、病気である以上気軽に喫煙できる状況は取り除かなければならないし、禁煙を勧めていく社会を作っていかなければならない。禁煙が常識になり、喫煙者の禁煙治療を社会全体で行う必要がある。しかしそこまで進んでいないのが現状である。日本の喫煙率は発展途上国並に高く、先進国としては情けないかぎりです。

また医療従事者に喫煙者が意外に多いのも問題です。医学校・看護学校での禁煙教育カリキュラムの充実、禁煙指導方法の教育が必要ではないでしょうか?

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2005年10月27日 (木)

タクシー内の喫煙

東大大学院医学研究科と産業医大の共同研究報告で「乗客が車内でタバコをすったタクシーが窓を閉めている場合、浮遊粉塵濃度が基準値の12倍になる」とのこと。「後部座席の窓を5cm開けていたとしても基準値の9倍になる」とのことである。タクシーは公共交通機関。国民が利用するものであり、運転手のためにも環境基準が必要なのではないか?

職場・作業所環境では粉塵基準が定められているにもかかわらず、公共交通機関で粉塵基準が定められていないのではないか(受動喫煙防止の罰則なし義務のみ)?職場・作業所環境基準は職員の健康管理のため。公共交通機関環境基準も国民の健康管理のために環境基準設定の必要性があるような気がする。そうでなくても運転手の受動喫煙が防げない。クールビズ・ウオームビズ同様、あるいはそれ以上に重要な問題だと思うのだが厚生労働省はどう考えているのだろう。

共同研究報告ではタクシーは窓を閉めたままだと1時間以上たたないと元の状態に戻らないとのこと。後部座席の窓が5cm開いていても30分以上たたないと元に戻らないらしい。

飛行機は長時間密室空間でるにもかかわらず全面禁煙である。新幹線も長時間密室空間であるのにいまだに喫煙車両がある。喫煙車両の浮遊粉塵濃度はかなり悪そうである。やむを得ず喫煙車両に乗ってしまうひとの受動喫煙被害をJR・国土交通省はどう考えるのであろう。

国が積極的に禁煙運動をして、健康被害防止・医療費削減を目指すことは大変納得できるが、国会内・全委員会が全面禁煙でない(自民党内に喫煙派が多いため?)ようでは自ら身を正すのも難しいような気がする。国会議員から模範を示してもらいたい。

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2005年10月24日 (月)

法学部と医学部

弁護士資格は法学部に行って司法試験を受けるのが一般的でした。しかし、法科大学院ができてから法学部4年+法科大学院2年が一般的になろうとしています。一方で法学部以外の学部4年+法科大学院3年のコースもあります。教育期間の延長と法律家の職業背景を増やそうというのが狙いでしょうか?もちろん弁護士を増やす目的もありますが。

医師資格は医学部に行って医師国家試験を受けるのが一般的です。一方で、医学部編入を行う大学も出てきました。

北海道大学・旭川医科大学・秋田大学・弘前大学・筑波大学・東京医科歯科大学・千葉大学・新潟大学・群馬大学・信州大学・福井大学・富山医科薬科大学・滋賀医科大学・金沢大学・浜松医科大学・大阪大学・神戸大学・岡山大学・島根大学・鳥取大学・山口大学・香川大学・高知大学・愛媛大学・長崎大学・大分大学・鹿児島大学・琉球大学・東海大学・独協医科大学・杏林大学・聖マリアンナ医科大学・北里大学・金沢医科大学・愛知医科大学などです。

こちらはすでに6年間の教育期間があるため職業背景を増やすのが目的のようです。医師を増やす目的はなさそうです。

弁護士も医師も社会性がない?と言われている?のに対応した文部省の対処なのでしょうか?

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2005年10月23日 (日)

医師・看護師・薬剤師・介護士・ケアマネージャー

医師といっても、内科医・外科医・産婦人科医・小児科医・精神科医・皮膚科医・眼科医・耳鼻科医などなどさまざまです。医師になってからそれぞれの科で研修を積んで、何例もの診療を行って技術を磨き、またそれぞれ専門医資格もあります。2年間の臨床研修の義務化も2年前から始まりました。耳鼻科医から眼科医になる場合には、通常一から専門研修しなおしです。

一方で看護師には(正)看護師と准看護師がありますが、何科に勤めていても内科看護師・外科看護師などはありません。しかし、医師が各科に分かれて専門研修を経てその専門科で診療をしているのに対して、看護師にはまったく研修システムがありません。勤務する科もばらばらです。各病院で研修させているといってもシステム化されていません。一方で、医師の「ヒヤリ」「ハット」事件・医療ミス同様、あるいはそれ以上に看護師の「ヒヤリ」「ハット」事件・看護ミスもあります。

こうした状況下で看護師の診療研修も必要ではないかとの議論がでてきます。一方で、看護師は女性が多いためか(出産・育児に関係があるのか?)、また夜勤勤務が多いためか、離職率が高く(就職後1年で新人看護師の9%以上が離職します)、看護師資格をもっていてもいかされていない状況にもあります。また看護師が「診療の補助」のため研修は必要でないとの考え方もあります。

准看護師は高校の看護課程でも資格をとることができますが、一方で大学の看護学科でを卒業して看護師の資格をとったり、高校卒業後の専門学校や短期大学で看護師の資格をとったりとばらばらです。薬剤師は2006年4月から医師・歯科医師同様に6年の教育年限に延長されます。歯科医師も2006年4月から1年間の研修が必要になります。看護師の教育年限・臨床研修の是非はこのままでいいのだろうか?

「ヒヤリ」「ハット」事件・医療ミスは医師の臨床能力を高めるだけでは解決できません。看護師・薬剤師の臨床能力の向上も必要です。それには看護師の臨床研修の必要性、准看護師との業務の区別なども必要かと思われます。チーム医療の一翼を担う看護師の習得すべき専門知識、技術も増えてきています。看護基本業務103項目(就職後3ヶ月たっても35項目しかできないとのアンケート報告もあります)は資格をとればすぐできるものではありません。

さらには介護士も、1・2・3級ヘルパーに介護福祉士という資格区分がありますが業務にはまったく区別はありません。1・2・3級ヘルパーは講習を受けるのみで資格がとれます。一方で業務内容は一部では看護師と変わらない面もあります。「ヒヤリ」「ハット」事件・介護ミスが起きる原因はここらにもありそうです。

またケアマネージャーも大学・短大・専門学校などで正規の教育を受けているのではなく、医療・介護資格者の上乗せ試験資格で取れるのです。通常は独学や通信教育で試験対策をするのみで、ケアマネジメントの正規の専門教育を行う学校は日本にはないのです。

医療・介護の資格職には様々な問題があります。これを解決せずに安全な医療・介護の確立は難しいのではないでしょうか?

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2005年10月22日 (土)

VDT症候群予防

VDT(Visual Display Terminal)症候群予防にはVDT画面の照度を500ルクス以下(光源が視野にはいらないようにする)にして、キーボード画面を300ルクス以上(手元は暗くならない)にすることが最低限必要です。またVDT画面は見上げないようにした方がいいです(眼精疲労予防)。キーボードも高すぎず、手首が水平になるようにしたり(肩こり、手指のしびれの予防)、マウスも大きすぎず、厚すぎず気をつけましょう。

VDT作業には単純入力型、拘束型、対話型、技術型、監視型などがありますが、いずれも長時間同じ姿勢をとり続けることが多いので、椅子に背中をぴったりとつけて座り(前かがみにならないように)、机はひじの高さよりやや高めにするのがいいでしょう。そして足はしっかりと床を踏みつけられるように調整しましょう。

1時間に11回程度の休憩も必要です(不安感、抑うつ状態、睡眠障害予防)。

効率を上げるために導入するVDT作業でかえって効率が落ちては本末転倒ですから、VDT症候群予防に気を配りましょう。

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2005年10月21日 (金)

ED(勃起不全)の原因と治療

男性の性機能障害であるED(勃起不全)には原因があります。

心因性の場合にはストレス(仕事や家庭)、緊張、うつ病などで、器質性の場合には高血圧や糖尿病などで血管・神経障害がきたされることによります。心因性と器質性の合わさった混合型もあります。

心因性の治療はカウンセリングが主体になりますが、ED治療薬を医師から処方してもらうことで改善しやすくなります。EDの改善とともにうつも改善する場合もあります。心因性EDは50歳未満の方に多いです。

器質性の場合は高血圧・糖尿病などの原病治療が第一ですが、原病の合併症的要素もあり、EDが治りにくい場合が多いです。喫煙・飲酒を控え、肥満を改善するなどの生活習慣改善が大切でしょう。もちろんED治療薬も効果がある場合もありますが、高血圧や糖尿病などは虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)をきたしやすく、ED治療薬は虚血性心疾患の場合に使用する薬と相性が悪いので医師の指示に従うことが重要です。ED治療薬自身にも顔のほてりや頭痛、消化不良などの副作用があります。

EDで医療機関にかかる方はまだまだ少ないし、ED自体デリケートな病気ですので、夫婦の協力のもとでじっくりと治療するのがいいでしょう。EDは不妊症の原因にもなりえます。

なお、ED治療薬は、禁煙ガムと同様に保険がききませんので自由診療になります。

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2005年10月20日 (木)

心室細動に対する除細動

心室細動(心臓のけいれん)を起こした場合には除細動(けいれん除去)が必要になります。心臓は電気信号で動いているので、電気ショックを与えてけいれんを除去して正常な拍動にもどすのです。この機械は自動体外式除細動器(AED)と言われ最近公共施設(鉄道の駅、空港、タクシー、コンビニ、銭湯、スタジアム、役所)などに少しづつ設置されてきています。救急車にも同様の機械が備えつけられています。心室細動は心筋梗塞やショックなど心臓機能が悪化した場合(災害になどでも)に生じやすく、AEDで一過性に回復した後の医療処置も重要です。AEDの設置の次にはAEDの啓蒙・教育、そして後方医療への連携システムの充実が必要でしょう。

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2005年10月19日 (水)

飲酒すると煙草が吸いたくなります。

禁煙するには飲酒を避けるのがいいようです。禁煙には自分で禁煙計画を立てて、カウンセラーチェック(医師や場合によっては妻や知人でも)を受けながら、必要に応じてニコチンガムやニコチンパッチを使うのがいいでしょう。

成人で煙草を吸うのは29.2%。成人の日本人は3人に1人も煙草をすっています。煙草を吸うのは「ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病」です。病気なのです。煙草は肺ガン・食道がんなどになりやすくなる他、狭心症・高血圧にも悪影響をもたらします。

喫煙は百害あって一益なしです。

たばこを吸わない社会習慣の定着が重要です。喫煙する人の呼吸は一酸化炭素を吐きだす呼吸です。女性では妊娠中の胎児に悪影響を及ぼし、卵巣機能にも影響が出ます。本人が煙草を吸わなくても夫が煙草を吸う女性(受動喫煙)は、喫煙女性と同程度に体外受精の成功率も低い(夫婦とも非喫煙の場合の半分以下)という結果が英医学誌にも報告されています。更にしわ・口臭にも悪影響が出ます。

禁煙は必須です。飲酒は禁煙が守れるなら、ほどほどならいいでしょうが、大酒家は食道がん・肝硬変のリスクが高まります。ぜひともリスク管理を。

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2005年10月18日 (火)

鳥インフルエンザ

エーゲ海のギリシャ領、ウヌセス島で七面鳥が鳥インフルエンザに感染していることが確認された。ルーマニアとトルコに続き、EU内での感染となる。アジアから波及した鳥インフルンザは全世界的な問題になりそうである。

鳥インフルエンザには通常のインフルエンザワクチンも若干(十分ではない)効果があるかもしれないので、通常のインフルエンザ対策も兼ねてこの冬のインフルエンザワクチンはお勧めである。通常のインフルエンザでも子供や高齢者などは重篤になりやすい。通常のインフルエンザウイルス自身何種類もあるので、ワクチンを打てば絶対に大丈夫とは限らないが、通常のインフルエンザにかかっても軽く済む場合が多い。もちろん、免疫ができてまったく大丈夫なこともある。

鳥インフルエンザには通常のインフルエンザの場合に使う抗ウイルス剤が有効であるとされているが、先日、ベトナムで高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)患者から、この薬に対する耐性を持つ鳥インフルエンザも報告された。通常のインフルエンザでも同様に抗ウイルス剤に対する耐性を持つものががすでに確認されている。ウイルスや細菌の治療は耐性とのいたちごっこでもある。安易な薬剤使用は勧められないが、薬剤を使わざるを得ない場合も多い。

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2005年10月17日 (月)

ケアマネージャーの報酬

ケアマネージャーの報酬が2006年4月から改正されそうである。

要介護状態によって報酬を変えるとのこと。現在は要介護状態にかかわらず1件月8500円で一律である。介護予防の開始も控え、介護予防ケアプランでは報酬は下がるのは確実。更に新要介護2-5も報酬に差をつける方針なのである。

厚生労働省サイドからみれば、ケアマネージャーの要介護度4、5対する1人当たりの作業時間が200時間以上に対して、平均作業時間が約177時間であるため、報酬に差がつくのは当然ということであろう。重度の要介護状態に手厚く報酬を設け、軽度の要介護状態の報酬を下げることにより、結果的にケアマネージャー需要誘発を避けたいのであろう。

一方でケアマネージャーからすれば、これだけ時間をかけているのに現状でも報酬が少ないといった背景から、報酬を上げないとやっていけないといったことにもある。平均的なケアマネージャーのケアプランにおける要介護4、5の占める割合は三分の一もない。介護予防で半数近くのケアプランが報酬削減され、更に要介護2、3の報酬が要介護4、5の報酬より低くては自身のもらっている給料分の仕事ができないということであろう。

経営的な視点からすればケアマネージャーの費用を営業経費と見るか、独立採算部門とみるかによっても異なってくる。ケアプランと介護サービスを一緒に提供する事業所における営業経費と見るならば、自事業所へのサービス増のためにはやむを得ないところ。しかし、独立採算部門やケアプラン単独事業所ではとても経営が成り立たない事態になる。ケアプラン単独事業と介護サービス併設事業所で報酬に差をつけることも検討してみてはどうだろう。

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2005年10月16日 (日)

集団検診

今日は自分自身の集団検診でした。

事前に用意しておいた便鮮血反応検査の検体を持参し提出しました。結果は後日です。陽性なら一応、追加検査しないとね。

まず、検診車にて胸部X線写真と胃のバリウム検査です。小雨の10月、肌寒かった。胃のバリウム検査でげっぷを抑えるのが多少辛かっただけで終了。検診車は胸部X線写真と胃のバリウム検査両方できるようになっているとは思わなかった。最近ではCTやMRIやマンモグラフィーも専用車で出向く会社があるから当然か?

続いて心電図検査と採血検査。注射針を刺されるのはやはり嫌なものです。ただ、上手な看護婦さんで当たり!

全体で1時間程度で終了。前日午後9時から絶食のため、検査後の食事がうまかった。あとは結果待ちです。まだ、バリウムがお腹に残っている気がする。

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2005年10月15日 (土)

便潜血反応検査

健康診断や人間ドックで便潜血反応検査を行う場合がある。便潜血反応陽性であると、大腸がん・大腸ポリープ・大腸憩室・炎症性腸疾患・痔などが隠れている場合もあるが、まったく正常の場合もある。しかし、健康診断や人間ドックを受けての結果なのだから、隠れている病気を発見する目的で追加検査をした方がいい。

便潜血反応陽性と言われた場合には、通常は、大腸内視鏡検査で行うが、注腸検査で行う場合もある。大腸内視鏡検査であれば、病気を見つけた場合に組織検査ができたり、大腸ポリープや早期がんがあった場合にはそのまま治療も行える。一方で、肛門から盲腸まで逆行性に内視鏡の管を入れていくため違和感がある。検査医によって上手い下手の違いもある。注腸検査は胃のバリウム検査と同様にバリウムを肛門から注入して大腸の影絵をつくり病気を発見する。もちろん検査技師・検査医によって上手い下手の違いもあるが大腸内視鏡検査ほどの差は無い。一方で、組織検査・治療は行えない。

秋の健康診断シーズンで、便潜血検査陽性の場合には追加検査を。

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2005年10月14日 (金)

小児科・産婦人科減

2004年の医療施設動態調査・病院報告の概況によると、病院数9077(前年比0.5%減)、診療所数97051(前年比1%増)であった。

病院の経営難とその余波で診療所開設ラッシュの現状がうかがえます。診療科目は小児科1.6%減、産婦人科3.6%減となっている。一方で、増加は循環器科2.2%増、リハビリテーション科1.4%増である。

小児科標榜病院は3231施設、産婦人科縹渺病院は1469施設でともに減少傾向にあります。小児科の緊急入院施設は減り続けています。由々しき事態です。

一般病床は91万2193床、療養病床は34万9450床、精神病床は35万4927床となった。療養病床には医療型と介護型がり、「常時医学的管理を要し、病状も不安定である」「医療依存度は低いが、容態の急変が起きやすい」「一定の医学的管理を要するが、容態急変の可能性は低い」「医学的管理をさほど必要とせず、容態急変の可能性もひくい」の4つの状態で本来は使い分けれられるべきであるが、役割分担が明確になっていないところもあります。

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2005年10月13日 (木)

ネムリユスリカの幼虫

全長7mmのアフリカ中部に生息する蚊の仲間、ネムリユスリカの幼虫がすごい。零下200でも生き、沸騰した湯にも耐えるらしい。100%アルコールの消毒でも死なない。まさに生命の驚異である。乾燥地帯の水溜りに普段は住んでいるが、乾期で水が干上がると、細胞の蛋白質を幼虫自身がつくる糖で包み込み、細胞が壊れないようにして乾燥に耐える。水を得ると一時間で動き出す。乾燥すると生物は死ぬという先入観が打ち砕かれる。この技術を応用して人間に適応できないものだろうか?

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2005年10月12日 (水)

患者の心理段階

患者の病気に対する心理段階には7段階あるとされています。

まず、無関心期。行動を起こそうと考えもしない一番問題な段階です。病気の重大さをわかっていません。気づかせることが大切です。次が、関心期。行動を起こしてみようかなと考え出す一番多い段階です。病気の重大さが気になりだしますが、まだジレンマを持っています。メリット・デメリットなどの情報提供が必要です。そして、行動準備期。行動を起こそうとしており、動機付けもされています。医療機関にかかると一番反応しやすい段階です。4番目が行動期。病気に対して努力していますが、挫折しそうになります。実行を賞賛し、不具合のチェックが必要です。5番目が維持期。ストレス・不安などがあり医療機関ではサポートが必要な時期です。6番目が再発期。再度チャレンジする気持ちになってもらうことが重要です。7番目が確立期。問題克服しており、患者会などで体験が生かされます。

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2005年10月10日 (月)

遠隔医療

IT技術を使った遠隔医療の活躍する分野は僻地医療・在宅医療・24時間対応医療などであろうか? 僻地ではやはり交通機関上の問題から画像伝送での遠隔医療が求められるが、この際は患者の容態をリアルタイムにチェックするプライマリケアが主体になるでしょう。患者のMRI・CT結果などの遠隔診断には患者の移動がつきものであるので、遠隔医療でなければといったものではなく、むしろMRI・CTの安価型の開発が求められます。その方が画像転送には向きます。在宅医療や24時間対応医療での遠隔医療も同様でしょう。 画像の遠隔医療はそれでなければといった面はそれほどありません。郵送やfaxよりやや便利になる程度です。普及のスピードが遅い理由もここにあるでしょう。もうひとつは導入・維持コストが高く保険でそのサポートがされない面もあります。遠隔医療の優れた面は患者の容態のリアルタイムチェック(「診断」)の方でしょう。しかし身体所見などの「診察」の遠隔医療はできず、また診断、診察後即座の「治療」を施す遠隔医療はできないので機能面では片手落ちです。 MRI・CTなど医療機器の安価型は高度医療の普及と医療費を削減する意味でも重要です。MRI・CTなどは高性能ばかりの追求がめだち、高価格化の進行ばかりで、医療費を削減する効果も、医療機関の経営改善をもたらす効果も出ていません。医療機器の高度化は重要ですが、医療機器の安価化はもっと重要です。安価化された心電図や血圧計からのデータ転送診断サポートなどは今後もさらに浸透していくでしょう。一方で、安易な普及で「正確な治療」が妨げられる危険も考慮しなければいけません。 遠隔医療の活躍する分野のもうひとつは、医療システムの効率化かもしれません。病理診断などは各病院に病理医が常駐するより、検体の標本処理後に病理診断センターに遠隔医療させて診断した方が診断精度の向上とコスト減になるでしょう。 今後進歩する可能性が高いロボット手術などでも各病院に専門医を常駐させるより、遠隔医療で対応した方が未熟な専門医の散乱よりいいかもしれません。専門医の技術はどれだけ多くの症例を経験してきたかにかかっています。どこにでも専門医がいればいいものでもありません。問題はそのビジョンとシステム設計を厚生労働省が「しっかりと」提示し実行できるかです。

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2005年10月 8日 (土)

VDT症候群

VDT(Visual Display Terminal)症候群とはパソコン、テレビゲームなどの端末であるVDTを長時間用いた作業後に、目や体や心に諸症状のでる病気です。

VDT画面の照度を500ルクス以下にして、キーボード画面を300ルクス以上にすることが予防上最低限必要です。VDT症候群では目がディスプレイ、キーボード、書類と頻繁に移動して疲労がたまります。

単純入力型、拘束型、対話型、技術型、監視型などのVDT作業がありますが、画面を集中して見続けることでまばたきの回数が減り、目が乾燥し、目の症状がでます。また、長時間同じ姿勢をとり続けることにより、首、肩、腕などの痛みもでてきます。

VDT症候群には視覚系症状、骨格筋系症状、精神神経系のさまざまな症状があらわれます。長時間作業による眼精疲労、肩こり、手指のしびれ、不安感、抑うつ状態、睡眠障害などです。

VDT症候群が疑われたら職場環境・家庭環境の整備とともに、産業医や内科医・眼科医・精神科医の診療・助言が必要です。

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2005年10月 7日 (金)

胸焼け

胸焼けをきす病気としては逆流性食道炎があります。逆流性食道炎は最近では胃食道逆流症(GERD)とも言われだしています。まさに胃と食道で胃酸が逆流する病態です。

GERDは軽症のgradeABと重症のgradeCDに分けられますが、軽症GERDでは内視鏡所見がまったくない場合もあります。

内視鏡所見のないGERDは非びらん型GERD(NERD)とも言われ、食道の知覚過敏が原因とも考えられています。知覚過敏は歯肉や心臓でもありそうです。

重症GERDではbarrett食道やその先にある食道癌との関連も指摘されていましたが、GERDと食道癌にはあまり相関がないのではないかとの考えが最近では言われています。またGERDは軽症から必ずしも重症に移行するとは限らないようです。しかしまだはっきりとしていない面もあります。

いずれにしろ現在ではGRED・NERDに対してはPPIという胃酸を抑える薬での治療が一般的です。胸焼けをきたしたら、NERD・GERDも考えて、医療機関に相談しましょう。

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2005年10月 5日 (水)

多剤投与

医療機関の外来を受信する高齢者では7種類以上の薬を処方される「多剤投与」の例が2割にのぼる(高齢者以外では1割)との報告が社会医療診療行為別調査で判明した。

高齢者は複数の病気を抱えやすいことが背景にあると思われるが、諸外国では認められている合剤が日本では認められていないことにもよる。

たとえば高血圧でARBという薬を使う場合に降圧降下高めるために利尿剤を用いることがあるが、この両者の合剤は日本では認められていない。一方でこの合剤は米国では認められている。

ただ単に薬の数を減らすべきだとというならば、制酸剤と粘膜保護剤、強心剤と利尿剤など決まりきった処方の合剤を認めればすむが日本では認められていない。

一方で7種類以上の薬を処方したら減額処置をするという罰が与えられる。これはおかしいのではないか?必要な薬をだしても薬が多いとその総額を減額するのである。

1医療機関で7種類以上の薬に減額チェックがはいる一方で、2医療機関以上で合計7種類以上の薬がでている場合にはチェックがはいらない制度にも不合理がある。

人命の救助、病気の治療を優先しないで、医療費の削減に主眼がいっている弊害ではないだろうか?

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2005年10月 4日 (火)

2005年ノーベル医学生理学賞

2005年のノーベル医学生理学賞がオーストラリアのバリー・マーシャルとロビン・ウオーレンの両者に決まった。ヘリコバクター・ピロリ菌を発見して胃・十二指腸潰瘍との密接な関係を調査した研究成果が評価された結果である。

両者はピロリ菌の分離培養にも成功して、更にはマーシャル自身が身をもってピロリ菌を飲んで急性胃炎の発症を確かめている。強い酸に溶けない胃も不思議ではあるが、その強い胃酸の中で生きる細菌がいるのはもっと不思議である。しかしその不思議、非常識にいどむ研究者姿勢には脱帽せざるをえない。

ピロリ菌が発見されてから胃の病理組織検査報告にピロリ菌らしき存在が疑われるといった報告書が増えだした。正確な診断には特殊染色が必要だが、ピロリ菌の存在は疑いの目を持っていれば通常の病理検査でも発見しうることだったのである。疑いの目で持って事にあたる重要さを痛感します。

ピロリ菌が発見されてから潰瘍の治療は制酸剤と粘膜保護剤といった治療から、ピロリ菌除菌のためにPPIという強力な制酸剤と2種類の抗菌剤を用いる治療に変わった。医療の常識が変わったのである。一方で、抗菌剤を用いるために耐性菌の問題もでてきた。このため無用な除菌を諌める方針もだされた。

十二指腸潰瘍には基本的に除菌を、胃潰瘍では反復する場合に除菌をといった方針である。この時には胃炎では無用な耐性菌をつくるので除菌不要とされた。ところが最近では胃癌の原因のひとつ(すべてではない)ため胃炎も除菌してはどうかという意見も出だしている。胃炎に対するピロリ菌の除菌に関する方針には過渡期のためまだぶれがある。

胃がんの多くはピロリ菌感染者でもあるが、ピロリ菌感染者のうち胃がんになるのは一部にすぎない。アジアやアフリカの他のピロリ菌感染蔓延地域で胃がんがほとんど発生しない地域もある。ピロリ菌の種類によるのか、これまで言われてきたように塩分摂取が胃がんのリスクを高めているのかは今後の研究によります。

塩分摂取量が多いとピロリ菌感染率が高くなるという報告もあり、高血圧同様に胃がんにも塩分制限は必要なようです。

いろいろな研究報告があるので変なスクープを取り上げるのでなく、しっかりとしたエビデンスを見極めた上での方針の確定が望まれる。

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2005年10月 3日 (月)

介護モデル

介護に至る原因は、「65歳以上の死亡原因と要介護原因」のブログでも書いたように第一位が脳血管疾患で26%です。この原因で介護に至る場合、「脳梗塞モデル」とされます。片麻痺などの脳梗塞状態が介護の原因にあるからです。第二位は高齢衰弱で17%、第三位は転倒・骨折で12%ですが、この両者が原因で介護に至る場合は「廃用症候群モデル」とされます。衰弱や転倒や骨折で体が動かない、筋肉が使われない状態で介護に至るからです。第四位の認知症11%が原因で介護にいたる場合には、「認知症モデル」とされます。これら3つの介護モデルでは、介護の方法・介護予防の方法も異なってきます。

「脳梗塞モデル」ではいわるゆるリハビリテーション的な機能訓練や筋力増強訓練が必要です。

「廃用症候群モデル」では栄養補給でのエネルギー補給と外出訓練やレクリエーションなどでの活力維持が重要になってきます。もちろん機能訓練や筋力増強訓練も重要です。

しかし「認知症モデル」ではまだ介護予防のエビデンスはあまり明らかになっていないのが現実です。回想法や音楽療法、芸術療法などの試みもなされてはいますがその効果は不確かです。アルツハイマー型の認知症では一部の保険医療薬の投薬が効果があるともされていますが、十分ではない場合の方が多いようです。今後の課題かと思われますがいかがでしょう。

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2005年10月 2日 (日)

自己管理型在宅療法

ハイテク医療機器を用いた自己管理型在宅療法にはCAPD(在宅自己腹膜かん流)・HHD(在宅血液透析)・HOT(在宅酸素療法)・HEN(在宅成分栄養経管栄養法)・HPN(在宅人工呼吸法)があります。

HHD・CAPD・HENでは就業割合も高く、ニーズが高いものと思われます。

患者の満足度もHHDでは「とても満足」が50%以上(「やや満足」の30%を含めると80%以上が満足)で有用です。

問題はコストでしょう。また管理面の問題からCAPDなどは全透析患者の4%位にしか普及していないのも問題です。

次世代にはHHD・CAPDが腎臓の再生医療で不要になるくらいの状態を願いたいものです。

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